GAYひとり大地を行く

40代のゲイ雑記。19年間の社会不安障害との闘いを経て、バリバリのおひとりさまですが頑張って生きています。日々の暮らしで思ったこと、社会不安障害のこと、8年間の留学生活で学んだことなどを綴っていきます。

ゲイ友第1号と決別したこと~第14章:宣戦布告

Mattです。

さぁ、「ゲイ友第1号と決別したことシリーズ」いよいよ佳境を迎えます。先へ進みましょう。

1997年3月にシアトルの短期大学を卒業した僕は、アメリカで4年制大学を卒業したいという夢を叶えるべく、かねてから希望であったハワイ大学3年次に編入するための願書の準備で忙しくなりました。願書提出を無事に済ませ、合否の知らせが届くまでは日本に戻ろうと帰国の準備でまた忙しくなり、ようやく5月になってシアトルを離れ日本へ一時帰国をすることができました。

帰国した直後は先行きが不安で仕方がありませんでしたが、割とすぐにハワイ大学から編入合格の知らせが届き、またアメリカへ戻れるんだぁ、今度は憧れのハワイだぁと、心を躍らせる日々を過ごしていました。

そんな中、シアトルのデコちゃんから連絡があり、アダムが洋服屋さんでの仕事をゲットし、1号君のアパートを出られたこと。そして、デコちゃんとアダムが一緒に住んでいることを知らされました。デコちゃんとアダムのネコちゃん同士、楽しくやっている様子で、そして何よりアダムが1号君のアパートを出ることが出来たということは何よりのニュースでした。

ハワイ大学の新学期は8月中旬のスタートでしたが、僕は住まいを探さなくてはいけなかったので余裕を持って、1997年7月、ホノルルへと出発しました。そして、ホノルル到着から約10日後、僕は生まれて初めて男性とSEXを体験してしまうのです。そして、その男性との初SEXから2,3日もしないうちに、別の男性とも性的交渉を持ってしまうのです。これについては、夏頃に詳しく書くつもりですのでお待ちくださいね。詳しく書くって言っても、入れちゃったとか入れられちゃったとか、出しちゃったとか出されちゃったとか、そういうことまで書くべきかなのかなぁなんて考え中です(笑)

その最初のお相手の方とはひと悶着あってちょっと大変だったんですけど(これも後で詳しく書きますから), 男性とSEXをしたということは純粋に嬉しかったですよ。そして、アパートが正式に決まって、電話がつながったのを機に、その嬉しさをデコちゃんやアダムなどのゲイ友に伝えました。そして、1号君にも。

1号君に対しては、ST君やアダムのこともあったし、その他ムカつくことが沢山あるけれど、憧れのハワイに今いるという幸せと、1号君との地理的距離が離れたこともあってか、僕の中では1号君に対する敵意的なものが和らいで、浅く長く付き合っていこうという気持ちでいました。だから、男性とSEXしたという報告も、"お前より先を越してやったぜ"とか"うらやましいだろ"という気持ちではなくて、純粋に嬉しさを伝えたくて連絡をとりました。

でも、これが1号君の逆鱗に触れたみたいです(笑)

しばらくして、語学学校時代の親友でありオレゴン州の大学で勉強しているYちゃんから電話がありました。Yちゃんとは同学年で気もあったので、頻繁に電話でやりとりをしていましたが、その時はとても神妙な声でいつもと違うなと感じました。

Y: 昨日、1号君から突然電話があってびっくりした!

僕:Yちゃんに電話なんかしてこないのにね。それは驚くよね。それで?

Y: う、う~ん (何かもったいぶっている様子)  あのね、う~ん、Mattとは2度と付き合うなって言われた......

僕:えっ、どういうこと?

Y: あいつは男とSEXしまくってる淫乱な男だから、悪影響のある男だからって

僕: 淫乱って.....

Y: あのさ、シアトルで3人で会った時。あの時Mattに言えなかったけれど、1号君、Mattのいない所ではMattのこと凄く悪く言ってたんだよ。あの時、Mattに言おうと思ったんだけれど、Mattを傷つけてしまうんじゃないかと思って言えなかった。ごめん。

僕:そう.......

ははぁ~、シアトルでYちゃんと別れる時、Yちゃんが僕に、"1号君には気を付けて"って言っていた( 第5章) のはこのことだったのかとその時わかりました。

 

masa-oka.hatenablog.com

 

正直、悲しかったですね。Yちゃんはゲイじゃないから、僕のゲイとしての性的な事をあまりしゃべりたくなかったけれど、1号君はあっさりとしゃべってしまって.....しかも淫乱な男呼ばわりされて、2度と付き合うなとまで言われて........ただ、Yちゃんは1号君のことが大嫌いだったので、僕の味方になってくれたということは救いでした。

よくよく考えると、何でも自分が中心的存在でなくてはいけないという性格の1号君にとって僕と言う存在は、目の上のタンコブだったと思うのです。

まず、語学学校時代、1号君は成績が向上せずクラスが上がらないのに対して、僕は順調にレベルアップして修了してしまう。シアトル時代、1号君はまだ語学学校で悪戦苦闘しているのに対して、僕は短期大学に入学し卒業し、ハワイ大学編入を果たす。元は1号君の友人だったデコちゃんと僕が仲良くなってしまい、あたかも僕が1号君からデコちゃんを奪ったかのようになってしまう。ST君と言う奴隷を獲得したのに、またここで僕がST君を救って1号君から奪いとるようなことをしてしまう。アダムの時は、アダムと僕とだけで会話を楽しみ1号君を除け者のようにしてしまう。

そして、1号君が2丁目でアメリカ人男性と知り合い、手を握り軽いキスを交わし、僕より先を越したと自信満々であったはずなのに、僕がハワイで男性とSEXまでしてしまったことで、またその立場が逆転されてしまう。

僕は1号君を負かしてやるとかそんな気持ちは全然なかったのに......少なくとも、ST君のことがあるまでは、そんなこと考えたこともなかったのに.......

オレゴンのYちゃんからの電話から暫くおいて、今度はシアトルのデコちゃんから電話がありました。

デコ:Mattさ~ん、この前大変なことがあったんだよ~。 警察沙汰!!!

僕:警察沙汰?? やっだ~、泥棒にでも入られたりしたの??? 

デコ: 違うよ~。1号君!!!

僕:えっ!!! 1号君??? なんで??? 

デコ:夜7時頃、アパートの玄関をどんどん叩きながら、「アダムを返せっ!」って怒鳴りだして......それに「これは全部、Mattの差し金かっ!!!」って.....アパートの住人が警察呼んじゃって、アダムが警察に色々説明して、別に何でもないからってそれで終わったんだけど......

僕:玄関叩くって、セキュリティでアパート入れないでしょ? なんでよ?? 

デコ:だから~、そこが怖いの......たぶん、誰かが入るときに一緒に入ったんだと思う

僕:やだ~。んで、アダムを返せだの、Mattの差し金かっなんて言ってんの......

デコ:うん。なんか色んな人にMattさんのこと悪く言ってるみたいよ.......

僕:えっ?? 色んな人って、誰?

デコ:とにかく色んな人。Mattさんのこと知らない人とか......

ST君の時にST君の車を没収して、それを警察に連絡しようかなんて話になって実際にはそうしなかったけれど、今度は本当に警察沙汰になるなんて.....しかも、アダムを1号君のアパートから出したのも僕の仕業だと思ってるようだし、僕のことを知らない人にも僕の悪口を言っているようで........

まさか、僕がずっと密かに恋焦がれていた、僕と短大で同級生でありシアトルの大学に編入した韓国人留学生のサムサムには言ってないだろうな..........(ゲイバーでよく会っていたから1号君のこともよく知っている)

早速、サムサムに聞いてみたところ、ゲイバーでは見かけないし、何も聞いていないと.........

あ~、よかった.......あいつが何か言う前に、自分からサムサムに言っておこう

僕はサムサムに1号君が何か僕について悪いことを言ってくるかもしれないし、もし言ってきたら教えてくれるように頼んでみました。

サムサムは、「大丈夫だよ。僕もチャーリー(サムサムの彼氏)もMattのことはよくわかってるから.....」

そして、そして、案の定、サムサムにも1号君は僕のことを悪く言ってきたそうです。サムサムの彼氏のチャーリーにも。

サムサムにまで言うなんて........

僕がシアトルにいないことをいいことに.......

悔しい........

最初は悲しかったけれど、もう怒りしか感じませんでした。

あやつめ.......

これは、1号君の僕に対する宣戦布告だな.......

僕はそう受け止めました。

よし、そっちがそうならばこっちも受けて立とうじゃないか。

1号君とはどうなっても構わない....

僕は腹をくくって1号君へ電話をかける決意をしました。

つづく

では、また~

ゲイ友第1号と決別したこと~第13章

Mattです。

毎日生活してますと反省することばかりで、情けないとか呆れるとか、もはやそんな感情すらも起こりません。これまでの反省点を全て改善していたなら、今頃は相当立派な人間になっていたかもしれないですが、実際は"改善したつもり"で来てしまったので、今の自分があることも仕方のないことだと思います。と、思うような出来事があって、落ち込んでるというようりはもう大爆笑するしかない今日この頃です。

ダメダメ人間の自分に対する愚痴は置いといて、最終局面に差し掛かってきた「ゲイ友第1号と決別したこと」シリーズ第13章に行きたいと思います。

さて、1997年になり1号君と再び会うようになったわけですが、いつものように1号君のアパートへ呼ばれました。そして、玄関を開けると、そこには細身でスラッとした可愛らしい顔立ちのアメリカ人男性が立っていました。

ドキッとしました。誰?? もしかして1号君が言ってた2丁目で知り合ったという男性?? いや、1号君より10歳ぐらい年上と言っていたから違う人だろう。連絡はもう取れないと言っていたし........ じゃあ、誰?? まさか、1号君の彼氏?? 嘘だろ?? ブサイク糞野郎にこんな可愛らしい彼氏ができるなんてことあるのか?? もし彼氏だとしたら、このアメリカ人は何を血迷ったのか?? 僕は頭の中でそんなことを考えました。

その男性は、アメリカのフィギュアスケート選手アダム・リッポンそっくり。なんか声も仕草も似ている。もちろん、当時はアダム・リッポンの存在など知らないので、今思うと似ているなということですけど.......アダム・リッポンに似ているので、その男性をアダムということにしましょう。

似てる....... ひげは生やしてなくツルンとしていて、髪は長めのbuzzcut (坊主頭) 

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アパートの玄関を開けるなり、

「紹介したい人がいるのよ~。こちらアダムよ」と紹介されました。

僕とアダムは握手を交わし、簡単な自己紹介を済ませました。彼はとても優しい女性的な語り口と柔らかい物腰。僕は、「あっ、自分と一緒だ!」と親近感がわきました。ゲイであると説明しなくても、彼がゲイであるということは一発でわかりました。向こうも僕に会った瞬間にわかったと思います。

そして、1号君が「今、一緒に住んでるのよ~」という衝撃の言葉を発しました。

はっ? 一緒に住んでる? どーゆーこと??

"一緒に住んでる"と言われ, 僕の脳ミソは混乱しました。

なんでこんな粗チン野郎に(粗チンかどうかは知らないけど)こんな綺麗なお顔の彼氏がいるんだよっ!と心の中でムカッと来ました。しかし、彼らが彼氏同士であるというのは僕の早とちりでした。

どうしてアダムが1号君のアパートに住んでいるのかという経緯は書くと長くなるので省略しますが、簡単に言うと、ある人から頼まれて1号君がアダムの居候を引き受けたとのことでした。そのある人から僕も実際に話を聞いたので、それは本当のことでした。

アダムは19歳のゲイで、シアトルの南方の街にある実家を家出し、家なし、職なし、金なしの状態でした。

僕達3人は頻繁に食事に出かけたりしました。アダムはお金がないので、いつもアダムの分は1号君が払っていました。1号君のアパートでおしゃべりなどもしました。でも、気が付くと僕とアダムだけが話をして、1号君が入れないということが多々ありました。1号君の英語が依然として上達していなかったのです。そういう時は1号君は不機嫌な顔をしていました。それを僕は面白がってわざとアダムとだけ会話をするという幼稚な仕打ちを1号君に何度もしました。それは1号君の怒りがアダムに向けられることなど考えもせずにとってしまった自己中心的な行動でした。

ある時から、アダムが僕に話しかけるのを遠慮しているように感じました。1号君に2人だけで会話をするなと言われたようです。僕もそれを察知して、アダムに話しかけるのを遠慮するようになっていきました。そうしているうちに、お互い言葉をかけることさえ気まずいような雰囲気になっていきました。


そんな状態のある夜、1号君がアダムにかなりご立腹で、「Matt、 今からあたくしが言う事通訳してこの人に言ってちょうだい! 説教しなくちゃわからないんだよ!!」と僕に言うのです。僕は1号君と付き合うためには自分の心も悪魔にしなくてはやっていけないと決意していながらも、1号君の圧倒的で異様な雰囲気に飲み込まれ、断ることもできず、しぶしぶ1号君の怒りに満ちた言葉を英語に訳しながらアダムに伝えました。

「感謝の気持ちが足りないんだよ、感謝の気持ちが!!!」

「住まわせてもらっている。ごはんを食べさせてもらっている。わかってんのか!!」

「居候の身で自分勝手なんだよ!!」

「誰のお陰でこうしていられるんだっ!!」

1号君は怒りに満ちた表情でアダムに対する愚痴を言い始めました。僕は優しい口調でそれを英語にしてアダムに伝えました。アダムは当然日本語がわかりませんが、1号君の表情や言葉のトーンなどから、彼が相当怒っていることはわかっていたようで、とても神妙な表情で僕が言うことを静かに聞いていました。僕は通訳しているだけでしたが、あたかも僕が説教しているようでとても嫌でした。しばらくアダムとも会話をしていない期間が続いていた時に、久しぶりの会話が説教だったことが僕にとってはとてもつらいことでした。

毎日毎日、1号君にグジクジ何か言われてるのかな? ST君の場合は自分のアパートがあったけれど、アダムは1号君と一緒に住んでいる。お金がない、逃げる場所がない。大丈夫かな.....とても心配でした。ただ、ST君の時のように全裸にさせられ両手を縛られ口にガムテープということはないであろうということはわかったし、アダムは1号君に屈するほど弱くないということもわかっていたので、ただただアダムが早く職を見つけて自分自身の住まいを見つけてくれることを願うばかりでした。

そしてある日、このシリーズにも何度か登場している僕の日本人ゲイ友であり3つ年下ではあるけれどゲイとしては大先輩のデコちゃんから電話がありました。

Mattさ~ん、何してるの~? 今日、一緒にご飯食べません?」

デコちゃんと待ち合わせの場所へ行くと、なんとデコちゃんの横にはアダムが立っていました。今まで、僕とアダムはお互いが話づらくて遠慮していたのに、顔を合わせた瞬間はしゃぎ合いました。デコちゃんとアダムはゲイバーで知り合いになり、1号君のことも知っているデコちゃんがアダムの相談役になっていたとのこと。

僕:知り合いだってこと早く言ってくれれば良かったのに~

デコ:だってMattさん、卒業が近いから忙しいと思って~

僕はアダムに1号君にひどいことをされていないか尋ねました。暴力もないし、特にひどいことはされていないが、いつも冷たい表情で怒っているようでつらいと言っていました。早く仕事を見つけてお金を貯めて1号君のアパートを出ていきたいと言っていました。1号君もアダムもゲイ。まさかSEXしてないよねって聞いたところ、添い寝を強要すると言っていました。"うわっ、気持ちわるっ、あんな男のそばで添い寝なんて"と僕は震えあがりました。アダムは1号君を怒らせて追い出されたらと思うと不安になり、添い寝だけならと思って1号君に従っていると言っていました。僕もデコちゃんも貧乏学生。1号君のように、アダムに部屋を提供しごはんを食べさせたりしてあげられるほど余裕はありません。ただ、見守ることしかできませんでした。

そして、そうこうしているうちに1997年3月、僕はシアトルの短期大学を卒業。ハワイ大学編入合格の知らせを受け、シアトルを完全に離れる日がとうとうやってきてしまいました。

1997年5月、アパートを引き払い、お世話になった人や友人に挨拶を済ませ、ハワイ大学新学期が始まる8月まで日本で過ごすため、一時帰国しました。

語学学校時代やシアトルでの数々の思い出を胸に、シアトル・タコマ国際空港発成田行きのノースウェスト航空に搭乗しました。まだその時は、ホノルルに移ってからあっと言う間に男性初体験をすること、そして何より1号君に絶縁状を突き付けることになることなど想像すらしていませんでした。

つづく

では、また~

 

ゲイ友第1号と決別したこと~第12章

Mattです。

4月に入り仕事中心の日々を送っているため、なかなかブログを書く時間がとれず、この1週間ほど更新をお休みさせて頂きました。もう少し休もうかと思いましたが、皆さまに忘れ去られてしまわないよう今日は更新をさせて頂きました。

ブログに書きたいという出来事がいくつかあったのですが、それについては後程ということにして、今日は個人的にさっさと終わりにしたい「ゲイ友第1号と決別したこと」シリーズ第12章へ行きます。

さてさて、

1996年、シアトルにも秋の気配を感じ始めた頃、ST君は夢破れ日本へ帰国しました。そしてあの"往復ビンタの夜"以来、僕は1号君と連絡を取り合うことも会うことも一切なく、1996年を無事に終えることができました。

1号君は僕にとって"ゲイ友第1号"という記念すべき肩書を持つ相手でしたが、もう僕の中では彼の存在は8割強消えかかっていたかもしれません。1997年3月にはシアトルの短期大学を卒業することになっていましたので、1号君のST君に対する非道な行為を知ってしまった以上、彼の事を考えることより、自分の未来を見つめなくてはいけない状況になっていたからです。

しかし、1997年1月、1本の電話が僕と1号君を再び結びつけました。

以下の会話:赤は僕 青は1号君

プルル、プルル

Hello (シアトルなので英語で出る)

ご無沙汰しております.......(遠慮がちの弱々しい声で)

電話に出た瞬間、僕の体はギュッと硬直しました。ガチャッといきなり切ることもできたでしょうが、僕は電話を切ることなく冷静を装いました。

あっ!久しぶり~、元気?

ごめんなさいね~。長い間連絡もせずに。

こちらこそごめんね。元気にしてた? (心にもないことを僕は言う)

う、うん (シクシクと泣いている様子)

            
あれっ? どうしたの? 泣いてるの? 大丈夫?

う、うん。あのね、聞いてほしいことがあるの.......(シクシク泣いている
.
以前なら、彼が泣いていたら心から心配をしたでしょう。しかしこの時は彼が涙を流そうと何だろうと苦しめばいいとさえ思いました。僕の中では山の手のマダムという顔の裏に隠された悪魔の顔を持つ1号君と対等に付き合っていくとすれば、自分自身の心も悪魔にしなくてはやっていけないと悟っていましたから.......

どんなこと? 

うん。電話じゃなくて、会って話したいの......

そう。じゃあ、今度ゆっくり聞かせてよ 
(うわっ、めんどくせぇこと言っちまったぜ)

やっぱり話せるのMattしかいないのよ~。よかったわぁ~、電話かけて。

そして、僕達は再び会うことに..........

どんな話をするんだろう。あの涙でつられたか? 今度は自分がST君のような目にあってしまうのか?いや、それはないだろう。色々と考えながらの再会でした。しかし、彼との久々の再会を不安に思う一方で、あいつの泣いている姿を見てみたい。何かに苦しんでいる姿を見てみたいという冷酷な期待もありました。

そして再会の日。1号君のアパートで。

まるで今までのことがなかった様な再会でした。いつものように山の手のマダム風に僕を出迎えてくれました。いつものようにエルメスか何かの高級カップにお茶を入れてくれました。

そして、1号君の話というのは、僕と会っていなかった期間に彼に起きた出来事についてでした。

1号君の話によると、1996年の夏休みに1度日本に帰り、2丁目で30代半ば?の(1号君より10歳ぐらい上)アメリカ人男性と知りあったとのこと。その時はほんの数回程しか会えず、そして冬に再び日本に戻り、またそのアメリカ人男性と再会。その時は運悪いことにそのアメリカ人が完全にアメリカへ帰国する寸前で、たった1回しか会えなかったとのこと。そして手をつないだり、キスをちょっとするだけの淡い関係で終わったとのこと。

1号君は両手で顔を抑え、シクシクと泣きながら話してくれました。山の手のマダム、悪魔の申し子、この時は純情可憐な乙女でした。こいつは七つの顔を持つ男かっ!いろんな顔を持つ男だよと少々呆れながら彼の話に耳を傾けました。

そして、その男性はその後アメリカへ完全帰国してしまったそうで、連絡先も知らずもう会えないとただ泣いていました。もう好きで好きでどうしようもなく、彼のことが忘れられない。苦しくて苦しくて、もう耐えられない。ただシクシクと、時には嗚咽しながら泣いていました。

もう僕の心は冷え切っていました。親身になって1号君を慰める振りをしながら、心の中では「こんな気持ち悪い男とよくキスなんかできるな。考えただけで吐き気がするわ。そのアメリカ人相当視力悪いんじゃねぇ~の」とか「泣け、泣け。苦しめ。天罰だよ、天罰」などと思いながら、1号君の涙の演説につきあいました。「こんな性格の腐ったブサイク野郎が男と出会えるんだったら、自分なんて超簡単じゃね」と、僕も人のことは言えたもんじゃない男ですが、そうとまで思いました。

当時、僕も1号君も男性経験ゼロのバリバリの童貞君(処女っていったほうが適切なのか?
そんな僕らにしてみたら、男性と手を握ったりキスなんかしたりでもしたら、大事件レベルだったわけです。そこを突いてきたんですね、1号君は。

涙を流す悲しい顔の裏で、「うらやましいだろ。お前は男とキスしたことがあるのか? ないだろ? キス以前に男と出会ったことすらないだろ。」と言っているようでした。男性関係で一歩僕より前に出た1号君は、まるでこの事を利用してST君の件で不利になった立場を逆転しようとしている魂胆が見え見えでした。

僕は1号君に対して心の中では「てめぇみてぇなクソ野郎誰が好きになるんだよっ!」と思いつつも、「またきっといい出会いがあるよ。だから泣かないで。ねっ」なんて優しく慰めたりして、何とかその再会の日は終了しました。

その再会の日を境に、また少しずつ僕と1号君は会うようになったのですが、再会の日からわずか1週間、もしくは2週間ぐらい経ってからでしょうか........ほんとすぐでしたね。1号君のアパートへ呼ばれました。

玄関を開けると.......

Matt, いらっしゃ~い。紹介したい人がいるのよ~ (やけに幸せそうだ)

そこには、細身で背がスラッとした、そしてとてもハンサムなアメリカ人男性が立っていたのです


一体この人は誰? えっ? もしかして2丁目で知り合ったと言うアメリカ人? 

それとも.......

つづく

では、また~

 

ゲイ友第1号と決別したこと~第11章

Mattです。

「ゲイ友第1号と決別したこと」シリーズ第11章です。

このシリーズを書くうえで色々と不愉快なことを思い出し、筆者ながらさっさとこのシリーズが終わりを迎えればいいのにと思うのですが、それが終わらないんですよ~。今考えると、よくもまぁ1号君と僕は続いたなとつくづく思うのですが、それは今後お話するとして、今日はさっさと11章に参りましょう。

さて、公園でST君に色々と話を聞かされてショックを受けた僕の中には、もはや1号君に対する怒りしかありませんでした。一方ST君は、隠していた全てをさらけ出すことが出来たせいなのか、今までにはなかった晴れやかな表情と語り口でした。

なにせ21年も前の出来事なので、どの順番でどんな会話をしたかというのは正確には思い出せないのですが、確かST君はストレートなのかゲイなのかも聞いたと思います。以前からストレートだとは言ってましたが、いちお確認のため聞いたんだと思います。そしてやっぱりストレートだと言いました。それ以上は突っ込みませんでした。

僕達は公園を出てST君のアパートへと向かいました。初めて訪れるST君のアパート。明るい色のレンガ造りの素敵なアパートでした。そして、1号君のアパートとわずか数分の場所であったことにビックリ。

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グーグルストリートビューでST君のアパート探してみたけれどわからなかった.....左の建物の近くなのは確か。もちろん僕自身のアパートはちゃんとわかりましたよ。そして、1号君のも。何度通ったことか.......シアトルを離れてから21年。街が様変わりしていて21年って月日がいかに長いか実感します。


1号君が突然訪ねて来たりしないか確認したところ、「あいつは絶対に来ない!」「僕が呼び出しをくらうだけ!」と断言されたのでまずはホッとしました。僕たちが1号君の知らない所で会っていることがばれたりでもしたら、ST君に対する悪魔の儀式が更に進行し、全裸で両手を縛られ口にガムテープだけでは済まされないであろうことが予想できましたからね。その先はどんなことをされたんでしょう。全身ペロペロされたんでしょうか。う~、想像しただけで恐ろしかったです。今考えても恐ろしい。

ST君の部屋は日当たりの良い広々とした部屋でしたが、ほとんど物がなくガランとしていました。

そして突然ST君から、もう留学を切り上げて来月日本へ帰ることを告げられました。

以下:ST君と僕の会話 ST君は赤僕は青

来月日本へ帰ることに決めたんだ。

えっ? 帰るってもう留学辞めるってこと?

うん。だから荷物を処分したりしてるからこんなに少ないんだ。

それって1号君が原因?

うん

僕はせっかくST君とこうして近くなれたのに、もうお別れしなくてはならないことと、ST君が留学を辞める原因が1号君であることを知って、1号君への怒りが増しました。

ST君ってそもそも何でアメリカに留学したの?

子供の頃からどもりで悩んでいてひきこもりがちで、留学とか違う世界へ行ったらもしかしたら自分に勇気が持てるかもしれない、何か変わるかもしれないと思ったんだ。両親もそれを薦めてくれたんだ。

僕はこれを聞いて目頭が急に熱くなりました。

僕も留学前は社会不安障害という、電車に乗れない、買い物できない、人と話せない、その他普通のことが恐怖でできないという悪夢の中に生きていて、アメリカに行ったら絶対何かが変わると確信して来たわけで、ST君が自分を変えたい、苦しみから抜け出したいとアメリカへ来た理由にも心の底から共感したからです。

それをあの1号の野郎はST君の夢をぶち壊しやがって......更に怒りが増しました。

そして僕はアメリカへ来てから社会不安障害の症状もだいぶ落ち着いてきて、新しい友人もでき、ゲイを理解してくれる友人もでき、楽しくやっているのに、ST君は毎日毎日1号君にぞんざいに扱われて、怯えるように毎日を過ごして, 今日も楽しかったなと思いながら落ち着いて寝ることもできなかっただろうに.......

あの野郎........絶対に許せない。更に更に1号君への怒りが増しました。

帰る前に母親がシアトルに遊びに来るんだ。

お母さんはST君がつらい目に逢ってることは知らないんでしょ?

もちろん! そんなこと言えないよ。

僕はここでST君のお母さんの事を考えました。きっと息子はシアトルで楽しくやっているのだろう。そんな息子に会いにシアトルへ行こう。でも実際は、全裸にさせられ、両手を縛られ、口をガムテープで縛られ、往復ビンタをされ、車を没収されてしまっている..............何も知らないでシアトルで楽しく過ごしているであろう息子に会えると楽しみにしているお母さんの気持ち..........

もう絶対に許せない。1号の野郎。僕の怒りはピークに達しました。

ST君、車のこと警察に言おう!!! ねっ!!!

いや、僕が1号君に直接言う!!! 

もうそこには、今までの何も話さない、下を向いて怯えているだけのST君はいませんでした。彼の力強い声がガランとしたアパートの一室に響き渡りました。

そして、その後。

ST君は直接1号君に車を返すように言いました。

どんな風に言ったの?

おい、てめぇ~、さっさと俺の車返せよ。返さねぇと警察に連絡するぞ、おら~

僕は大興奮してST君に拍手喝采を送りました。

1号君は度肝を抜かれたようで、肩をすくめながら即、車を返してくれたそうです。

そして、1996年、秋がもうすぐやってくる頃、ST君は日本へ帰国しました。

僕はST君が1号君の往復ビンタをくらった夜以来、1号君とは一切会っていませんでした。こちらからは電話は一切しない、向こうからも来ない。おそらく、僕とST君が彼の知らなところで会っていたことは薄々わかっていたのだと思います。きっと恥ずかしくて僕に連絡をとることもできなかったのだと思います。その後も1号君と会うこともなく1996年は幕を閉じました。もう、僕と1号君の関係はこれで終わった、彼にもう会うことはないだろうと思いました。

1997年3月には、僕はシアトルの短期大学を卒業する予定です。さあ、最後の短期大学生活を一生懸命勉強してシアトル生活を楽しもう。そして、卒業後の事も考えなくてはと未来のことをワクワクしながら考えていました。

そして、1997年1月、1本の電話が鳴りました。

プルル、プルル...........

僕:Hello (シアトルだから英語で出る)

1号君:Matt、話したいことがあるの.......(シクシク泣いている)  

では、また~

 

忘れることのできないひとこと

Mattです。

今日は4月4日。

子供の頃、特に小学生時代は毎年、"今日はお前の日だ~"なんてよくからかわれたものです。オカマの日ってことでね。

それにしても3月3日が女の子の日、5月5日が男の子の日、ちょうどいい具合にその真ん中の4月4日がぽっかり空いて、なんでそうなるかなぁと恨んだものですよ。人の事をオカマだと言う方はそれが楽しくて言っていたのかもしれないだろうけど、言われる方はつらかった。かなりつらい。

だから、今も日本のどこかでかつて僕が言われたと同じようにオカマ呼ばわりされている子供達が必ずいるだろうし、つらい思いをしているだろうということを考えると胸がいたくなります。そして、彼らのまわりに親身になって味方になってくれる友達なり大人がいることを切に願います。

僕の場合は負けん気が強いという性格もあったのでしょうけれど、温かい家族がいて, とにかく小中の同級生の女子全員が味方になってくれた(もちろん男子にも味方になってくれる人はいた)ので、つらいことは沢山あったけれど登校拒否などにもならずに済みました。

今40代になって、小学校や中学校時代に「オカマ」と馬鹿にされたことを思い出すと嫌な気持ちになりますが、完全ではないけれど水に流せるかなという気持ちにはなっています。でも、たった1つだけどうしても許せない、忘れることができない一言があります。

それは中学3年の時に担任が放った、「君は将来オカマになるのかい?」という一言。

この担任の言葉は、僕の中では同級生が放った言葉より遥かにレベルが違いすぎる残酷な言葉として今でも胸の奥深くにグサッと刺さったままです。

中学3年の時に、生徒1人ずつ順番で担任と二人で向かい合って給食を食べるということをやった時に放たれた言葉でした。僕はその言葉を完全無視し、担任とは一言も会話をすることもなく給食を食べ終えました。

中学1,2年の担任がとても親身になってくれる先生だったのと同時に、中学2年頃から僕を馬鹿にする人が激減し、割と学校生活も安定していた中で、中学3年で別の担任に変わりそいつからその発言を言われたものだから、僕としてはその衝撃度はかなりのものだったんだと思います。しかも教師という立場にある者の発言だったから........

中学卒業以来その担任とは顔を合わせていませんが、そいつがのちに校長になったと聞いたときには、世も末だな、日本の教育界も終わりだなと思ったほどです。

同級生によると、そいつは現在定年退職してある宗教にはまり、性格が丸くなって布教活動に没頭しているそうです。

もし、僕がそいつにもう1度会うことがあるならば、堂々とゲイ宣言をして、あの時僕の心を踏みにじったよりも100万倍位にしてそいつの心をズタズタにしてやりたいと密かに思っているのです。


4月4日 オカマの日 

毎年その担任を思い出す

いくつになっても負けん気の強い今日このごろ

では、また~

四月は風の旅人

Mattです。

この何日かブログを毎日更新するよう努めてきましたが、昨日は忙しさと疲れに負けてしまいました。

最近は、「ゲイ友第1号と決別したこと」シリーズを中心に書いていますが、その1エントリーを書き上げるのに結構な時間と労力が必要です。そして、第10章ではゲイ友1号君の非道な行為を書き上げたわけですが、色々と嫌な事を思い出して、まだまだ続くこのシリーズのことを思うと心身共にストレスを感じました。でも、せっかく読んでくださっている方々がいるのですし、一度始めたことですから、1号君と僕との関係が完全終了するまでのことはきちんと書き上げたいと思います。

さて、昨夜は約1年間放送され、大好きで毎週欠かさず見ていた勧善懲悪の韓国ドラマ「オクニョ」がついに最終回を迎えました。ドラマの中の最大の悪人どもが命を落としていくシーンを見たからでしょうか? そして寝る前に、坂口憲二が難病を告白したニュースを見たからでしょうか? (特にファンという事ではないが、健康そのもののイメージしかなかったし、年齢も近いのでかなり衝撃感あり

自分が難病か何かが原因で病室で安らかに死んでいく夢を見ました。これだけだとすごく恐ろしい夢のように聞こえますし、目覚めた後も不快が残るような夢に聞こえますけど、非常に穏やかな夢でした。幸せを感じるくらい穏やかな夢でした。目が覚めた時、死ぬならあんな風に死んで行きたいと思うほど穏やかな夢でした。こんな夢を見るなんてよほど疲れていたんだと思いますが........

でも、まだまだやりたいこと、やらなきゃいけないことが砂の数ほどあるので死んでる場合じゃありません。

まぁ、とにかく無理せず自分のできる範囲で挑戦したいことはどんどん挑戦して、コツコツ頑張っていこうと、死を連想するような怖いんだか怖くないんだかわからない夢を見て改めて思いました。

そして気が付いたら、もう4月。

4月って好きです。
"全てがここから始まっていく"という感覚がして好きです。良い意味での始まりですよ。できるだけネガティブには考えない。

ちょうど昨晩の夢を見たあと思ったことと重なりますが、4月になると新しいことにも挑戦したいという気持ちが強まります。新年を迎えた時にも同じような気持ちになりますが、僕的には4月の方がその思いがより強く感じるような気がします。

新しい挑戦をしようとするとどうしても年齢のことがひっかかりがちですが、"もう〇〇歳だから~できない"とかそういう考えは基本嫌いです。だからと言って、無謀なことはしません。

あくまで、無理せず自分のできる範囲で新しい挑戦をしてみたいということです。

あっ、そうそう。綺麗な桜の写真をアップしている方がいますけれど、いいですねぇ。桜見てのんびりしたい。癒されたい。僕も桜見に行きたいけれど、家業が忙しすぎてそんな暇もない.......

日本の桜の写真が撮れないので、シアトル時代に撮った桜の写真があるので載せておきます。

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シアトルの名門大学、ワシントン大学内の桜 日付を見ると22歳の時の写真です。

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ピンクで塗りつぶされてるのは23歳の時の僕です。

ちなみに今回のブログタイトル「四月は風の旅人」は大好きな聖子ちゃんの1988年のアルバム"Citron"の1曲から頂きました。書いた内容と合致していないけれど、四月だし響きが好きなのでつけてみました。1982年のアルバム"Candy"の中の「四月のラブレター」でも良かったけれど、ラブレターが来ないから...........そのタイトルは不採用

では、また~

ゲイ友第1号と決別したこと~第10章

Mattです。

「ゲイ友第1号と決別したこと」シリーズ第10章です。

ついにST君から電話をもらった僕は、待ち合わせ場所の公園まで走って行きました。ST君がかつて1号君に突き飛ばされた公園。1号君がST君の容姿を馬鹿にしながら、間接的に僕の容姿も馬鹿にした公園。Volunteer Park ボランティアパーク。太陽が燦燦と照る週末の午前中でした。(そうだったと記憶している)

ST君! Matt君! お互いを確認した瞬間、名前を呼びあい大きく手を振りました。ST君は、いつもの怯えている表情もなく、いつもの蚊の鳴くような声とは違ったはっきりとした声で、それだけで僕はホッとしました。ST君はまるで別人の様でした。あの往復ビンタの夜以来、1号君とは学校以外は顔を合わせていない、学校でも殆ど口をきなかくなったということで、そのことにもホッとしました。

一体全体、ST君と1号君の関係はどうなっているのか......僕は質問しながら疑問に思っていたことを1つずつクリアーにしていきました。

ST君はどもることを気にして幼い頃からおとなしく、語学学校でもなかなかお友達ができなかったようです。そんな時、1号君が現れ色々と親切にしてくれ、そこから1号君とST君の関係が始まったそうです。最初の頃は本当に良好な関係で、ST君は車を所有していたので、ST君の運転でドライブなどをして楽しかったようです。僕もST君の運転で1号君と3人で何度かドライブやボーリングにいったこともありました。

ところが、ある日ST君が1号君の(ここは僕の記憶があいまい)物を誤って壊したか、汚したかして、1号君を大激怒させた頃から、1号君の態度が徐々に支配的になっていったそうなのです。ST君にしてみれば1号君に迷惑をかけてしまったという負い目があり、唯一の友人であり、そして何か1号君の気に食わないことがある度に私物を色々と没収されており(人質みたいに)、またそこに恐怖が重なって、逃げるに逃げられなかったと言うのです。

没収??? 文房具とかCDとかそういうもの? 没収するにしても、そうそう高価な物は没収できないと言うか、しないでしょと僕は思いました。 

以下:ST君と僕の会話 赤色部分はST君青色は僕

没収ってどんなもの???

車  ST君は力を込めて吐き捨てるように言いました。

くっ、くっ、くっ、くっ、車~????? 

没収されていると言っても何か小物類程度の物だろうと幼稚な想像をしていた僕は、まさか車と言われるとは思ってもいなかったのでかなりの衝撃を受けました。

いつから??? 


2か月前ぐらいから............

にっ、にっ、にっ、にっ、2か月?????


あ~、そう言えば1号君が、先週〇〇へ行ってきたとか△△へ行ってきたとか車がないと行けないような所に行ってきたことを自慢してたなぁ、それか~

それで、ST君が車が必要な時はどうしてるの? 

車を貸してくださいと1号君に頼むと、嫌々貸してくれる.......

嫌々貸してくれるって、自分の車でしょ!? その車いくらで買ったの???

6,000㌦ (当時のレートで50万円ぐらい)

それ、もう泥棒と同じだよ!!! 返して貰えなかったら警察に連絡しなよ!!!

う、う~ん

この前は往復ビンタされたけど、暴力とか振るわれてないの???

ビンタは数回。往復ビンタはこの前が初めて......

そして僕は一番気がかりなことを聞いてみました。それは禁断の質問感満載なので、聞いてもいいものか考えましたが、思い切って聞いてみました。

こんな事聞いていいのかわからないけれど、何か性的な事とかされてない?

裸にさせられる...........

やっぱり。全裸?????

全裸にさせられ、両手を後ろで縛られ、口にガムテープをされる

両手を縛り、口にガムテープ。あのマダムがそんなことするのかと信じられないという気持ちと同時に、いや、あいつならやりかねないという気持ちも起こりました。

裸にされて、触ったりしてくるの?

触ってこない.......向こうは裸にならない.....僕だけ裸にさせられる

触らない??? 1号君は裸にならないの??? 裸にもならない、体も触らないで1号君は何してんの? 変な事聞くけど、ST君のおちんちん触ってきたりしないの?

僕も触られるのかと思うと怖くて怖くて、でも絶対に触ってこない

じゃあ、1号君何してんの? なんか考えただけで薄気味悪いんだけど.......

僕の体を至近距離からだだじ~っと見ている
。じ~っと。頭からつま先までただじ~っとなめまわすように見ている。1時間ぐらい、黙ってみている..............よく眼鏡をかけた人が、細かい物を見る時に眼鏡をちょっと上へ持ち上げて見る仕草あるでしょ?あんな感じで、1時間くらいず~っ僕の体を見ている

うわ~、気色悪いねっていうか、こわいね。

ごめんね。またこんなこと聞いて。ST君は勃起とかしちゃったりしないの?

ある。1回か2回。1号君がふっ~と息を吹きかけてくる............

それで勃起したやつをあいつはただじ~っと黙って眺めてるの? うわ~、ますます気色悪い。だいたい、何回ぐらいされたの?裸にされて縛られてガムテープされて.........

毎週、毎週.................あのビンタされた夜も裸にされた

こわすぎる........

ST君を全裸にし、両手を後ろで縛り、口にはガムテープ。直立不動で恐怖で震える全裸のST君を頭のてっぺんからつま先までなめまわすようにただじ~っと1時間も観察する。時にはST君のペニスに向かってふ~っと息を吹きかける。音楽もない、TVの音もないシ~ンと静まり返った部屋でその行為をするそうです。深夜の住宅街ですから車などの雑音もありません。オレンジ色の薄暗いルームランプだけが2人を照らしている。その光景を想像しただけ
で、ブルブルっと震え鳥肌が立ちました。

そして、ST君は僕からのメモを受け取ってもなかなか連絡できずにいたことを謝ってきました。内容が内容だけに人に話すことも恥ずかしくて、なかなか踏ん切りがつかなかったようで、でも、悩んだ末に僕に連絡をとってみようと決めたのだそうです。

でも、僕のこと信用できた?

うん。だってMatt君は僕のことを1号君と一緒になって悪くいじったりしたことがないから。それに、往復ビンタされた時もやめるように言ってくれたから......あと、Matt君の友達(デコちゃん)も言ってたよ。Matt君は1号君の事八つ裂きにしたいくらい大嫌いだって......

デコちゃんそんなこと言ってたの? 余計なことは言うんじゃないよって念を押しといたのに。あははっ

ST君は今まで1号君にされてきた卑劣な行為をこれでもかっていうぐらい話してくれました。僕が印象に残っているのはやはり、車の件と全裸、手縛り、ガムテープ、そしてペニスに息を吹きかけてただ1時間もじ~っとST君の全身をくまなく観察するという話。

普段は、あたくしとかごきげんようとか山の手のマダム感バリバリなのに、そのギャップの大きさに衝撃を受けすぎて、なんと自分の気持ちを表現していいものかさっぱりわかりませんでした。

僕達は公園を出て、ST君のアパートへと向かいました。はじめて訪れるST君のアパート。またそこで聞かされる話に僕は1号君に対して更なる怒りと涙で全身が震えるのです。

つづく


では、また~