ゲイひとり大地を行く

50歳ゲイのひとりごと。19年間の社会不安障害との闘いを乗り越え、現在はより良い人生を求め日々模索中。

ハワイの思い出 中山美穂さん

中山美穂さんの突然の訃報にはとにかく驚いた。

僕は彼女がデビューしてからトップアイドルになっていく姿をリアルタイムで見ていた世代。僕が中学生だった頃は、彼女が出演した連続ドラマは殆ど見ていたし、その時期の彼女のヒット曲は口ずさむことができる。その中でも特に「な・ま・い・き盛り」というドラマと、そのドラマの主題歌だった「WAKU WAKUさせて」は大好きだった。

僕はハワイ大学を卒業した後、運良くホノルルにある某日系企業に就職することができた。そしてワイキキのホテルにある店舗に配属となった。

はっきりとした時期は覚えていないが、たぶん随分と仕事に慣れてきた頃だと思う。

2000年、もしくは2001年のある日の日中、中山美穂さんが店舗に来店した。

接客はTさんが担当した。

僕は中山美穂さんが醸し出す、とにかく言葉では上手に表現できない、僕の人生でそれまで見たことも感じたこともないオーラに圧倒されて、たただたボーっとTさんと美穂さんとのやり取りを見ているだけだった。

店内には5,6組の日本人観光客がいたが、全ての人が動きをピタっと止めて
遠巻きに中山美穂さんをジーっと見つめている光景が今でも頭に焼き付いている。

別の日に、ある有名日本人タレント母娘がPRADAのブティックでソファーにデンと腰掛け、あれはやだ、これはやだと我が物顔で店員を振り回しているのを見かけ幻滅したことがあった。ソファーの周りには彼女たちが試着した靴が何足も散乱していた。

一方、中山美穂さんはあれだけの大スターなのにそんな素振りを一瞬たりとも見せることもなく、控えめで物静かで本当に素敵だった。僕は美穂さんとは直接言葉を交わしてはいないが、近くでそんな彼女を拝見できたことは、僕にとってハワイでの大切な思い出のひとつとなっている。

では、またね~