GAYひとり大地を行く

40代のゲイ雑記。19年間の社会不安障害との闘いを経て、バリバリのおひとりさまですが頑張って生きています。日々の暮らしで思ったこと、社会不安障害のこと、8年間の留学生活で学んだことなどを綴っていきます。

知ってるおっさんが女になってやって来た

Mattです。

ゴールデンウィークいかがお過ごしでしょうか? 

僕は商売屋の息子。なので"休み"としてのゴールデンウィークは存在しません。"稼ぎ時"です。今年のゴールデンウィークも無休で通常時の倍、働いております。

子供の頃から両親が忙しいから、ゴールデンウィークに家族でどこかへ出掛けることなど全くなかったし、アメリカにいる頃は勿論ゴールデンウィークなんてないし........帰国してお勤めしている頃も、実家に帰って来て手伝わされていたから、結局これまでゴールデンウィークのお出かけ経験はゼロ。

だから、渋滞とか混雑した電車とかは大変だろうけど、ゴールデンウィークに遠出できるって、僕にしてみたら憧れです。

でも、いいの。休めなくても.......

ゴールデンウィークのような稼ぎ時には沢山の福沢諭吉様が懐に入るいう副賞がついてくるから......(笑)

さて、そんな前置きはさておき、

今から3週間ぐらい前の出来事をひとつ。

それは西日が燦燦と部屋の中を指していた穏やかな日の午後3時頃のことでした。母とふたり、店先でお茶を飲んでいると、うちの駐車場に1台の白い乗用車がとまりました。その車を眺めていると、金髪の人がその車から降りてきました。とても背の高い人。太陽の光がその金髪の人に降り注ぎ、まるでスポットライトを浴びているようなキラキラと輝いた光景でした。その人の動きはどことなくゆっくりで、全てがスローモーションの様でした。

僕はその顔に見覚えがあり、「あれ? あの人、杉田(仮名)さんじゃない?」と母に言ったところ、「違うよ!」と母は即答しました。

その金髪の人の全身が見えて初めて、あっ、女性の人だと認識をしました。

杉田さんじゃないな。だって杉田さんは180㎝を超える体格のがっしりした大柄の男。それにだらしない感じの50代のオタク系の男だもんな。あんな清楚な格好をしている女性を杉田さんと見間違えるなんて.......

杉田さんとは、ある業者の配達担当でうちに出入りをしていましたが、心臓を悪くしたとか何とかで仕事を辞めてしまい、それ以来5,6年会っていませんでした。

金髪の女性だけど、顔はどうしても杉田さんにしか見えない。でも女性だし.......それにしてもそっくり.......

「ごめんくださ~い」 その金髪の女性は、店に入るなり言いました。

やっぱり杉田さんだっ!

声でわかりました。母もそこでわかったようです。

水色のインナーに白いカーディガン。白い花柄があしらわれた黒いひらひらの膝丈スカート。白いストッキングに白いパンプス。髪はちょっと量が少なめでパサパサ感丸出しだけど、肩まで伸ばした金髪のソバージュ風スタイル。メークもバッチリで、濃いめの口紅。メガネは以前から同じものと思われる、オタク系によくありがちな大きめのフレームで分厚いメガネ。胸はちゃんと膨らんでいました。幾分、いびつだったけれど......

そして、「だんなさん(うちの父)亡くなったんですってね~」と杉田さんは言ったのですが、僕と母はその言葉に完全に無反応。「そうなんですよ~」のひとことぐらい返せばいいものの、女性の姿で現れた杉田さんにあっけにとられ、ひとことも言葉が出てきませんでした。

我に返った僕は、女性の姿であることに触れないでやり過ごそうと思ったのですが、母は良くいえばはっきりと物事を言う人、悪く言えばデリカシーのない人なので、僕が言うだろうなと思った通り、「どうしたの? 随分と女性的になって」と杉田さんに言い放ちました。杉田さんは「う、う~ん」と言っただけで、その件についてはサラッとはぐらかしました。母も別につっこむこともせず、その後、10分ぐらいたわいもない会話をして、杉田さんは帰っていきました。以前は人が言うことにいちいち反論してくるようなでかい態度の話し方をしていましたが、今ではすっかり優しいおばさんと言った感じでした。

おそらく杉田さんは体はいじっていないと思いますし、これからいじるのかとかそういう事は全くわかりません。どういう訳で女性の格好をしているのかということは、色々と複雑でしょうし、その人の考えがあってのことなので、僕にはとやかく言う権利もないし、批判する気持ちも一切ありません。それに、僕自身もゲイと言うセクシャル・マイノリティに属しているので、杉田さんがもし性同一性障害とかなら理解もできるし......ですけど、やっぱり、知ってる50代のおっさんが、今までそんな素振りを1度も見せたことがないおっさんが、突然女性の姿になって目の前に現れるということはかなり度肝を抜かれますよ。

杉田さんが帰った後、母に「今の時代は色々な事情を抱えている人がいるから批判したり笑ったりしてはダメだよ」と言うと、「ずいぶんと綺麗だったね。似合ってたんじゃない」と割と理解を示している様子。

でも次の日母は、「昨日、すっごい笑っちゃうことがあったのよ~!!!杉田っていう大男昔よく来てたじゃない。それがさぁ.....」と従業員の人に話していました........(汗)  やれやれ......

僕はもし生まれ変われるなら100%女性がいいですし、気持ちも女性的ではあるけれど、体まで女になりたいとは思ったことはないですね。

女の子の様に育って、小・中学生の頃には"聖子ちゃんみたいになりたい"なんて思っていた時期もあるけれど、別に男の体であることに違和感を持ったことはないし、男の格好をすることに抵抗を抱いたこともないし、やっぱりLGBTのG、ゲイなのです。

ただ、女の体にはなりたくないとは思っているけれど、ネコちゃんの立場にいるゲイとしては、男にも膣じゃないけれど、膣が退化したような、そんな穴があったらゲイセックスするのに楽なんじゃないのかなぁ~と思ったりもします。こんな考えを持ったことがあるネコちゃんっていないのかな? 

そんなことを思っている今日この頃

では、また~