GAYひとり大地を行く

40代のゲイ雑記。19年間の社会不安障害との闘いを経て、バリバリのおひとりさまですが頑張って生きています。日々の暮らしで思ったこと、社会不安障害のこと、8年間の留学生活で学んだことなどを綴っていきます。

ゲイ友第1号と決別したこと~第7章

Mattです。

「ゲイ友第1号と決別したこと」シリーズ第7章です。

 さて、1号君の執拗な上から目線の金持ってますアピールにうんざりした僕は、1号君との距離を少し置こうと決め、こちらからは電話をかけることをやめました。しかしながら、1号君と僕の関係がそこで終わったり、フェードアウトしていくことはありませんでした。それは容易なことではありませんでした。

 こちらから電話をかけずとも、向こうからはかかってくるので電話かけない作戦もたいして効果はありませんでした。そもそも、僕にとっては1号君は記念すべきゲイ友第1号ですし、留学当初から彼を良く知っている。できれば波風は立てたくない。1号君にとっても僕の前では気兼ねなく"俺"から"あたくし"に変身し"山の手のマダム"になれる。お互いひきちぎろうと思ってもひきちぎれない関係がそこにはありました。

 そして、僕と1号君の会う頻度がやや減少した一方で、1号君は新たにST君と言う日本人男子留学生と仲良くなっていました。僕とST君が初めて会った時には、1号君とST君はすでに数か月の知り合いで、僕はそのST君とどのように初めて会ったのか、どのように紹介されたのか全く記憶になく、気が付いたらそこにST君がいた、というような感じでした。

 ST君は近畿地方出身の留学生。僕より1学年上なので、1号君と同学年。髪が長く細身でやや浅黒い肌をしていました。そしてノンケと言ってました(彼はそう言ってたけど、本当はどうなんだろう)。僕と1号君がゲイであることは知っていたようです。

 ST君は極めておとなしく、僕が話しかけても、"あ~"とか"うん"しか言わず、向こうからも話しかけてこないので、僕と1号君とST君の3人でいる時はただ僕と1号君の会話を黙って聞きながら後をくっついているだけでした。ST君はややどもることがあったので、たぶんそれを気にしてほとんど喋らなかったのかもしれません。

 当初は僕とST君は殆ど顔を合わせることがなかったので、ST君のことをよくはわかっていなかったし、1号君とST君の仲がどのようになっているのかも詳しくは知りませんでした。

 そして、1号君とST君のただならぬ雰囲気を感じ始めたのは、僕がST君と初めてあって暫く経ってからでした。

 1号君の僕に対する態度とST君に対す態度が全く違うものに変わっていきました。

例えば、1号君のアパートで........

1号君:Matt、今お茶入れるからこちらに掛けて~ 
    僕はソファーに座る
     
ST君は何も言われずとも床に正座をする
1号君:Matt、見て~
。こんな素敵なカップ見つけたのよ~
    いつものようにカップの自慢をしながらお茶をくれる
1号君:お前も飲みたいかっ! チッ.......ほらっ!
    ST君には絶対に高価なカップではお茶を提供しない

 
会話を始めても1号君は絶対にST君には話かけないのです。顔も見ません。ST君はただ黙って正座をして僕たちの会話に耳を傾けているだけでした。そのような雰囲気の中で、僕もST君に会話をふることができず、というかその場ではST君に話しかけてはいけないという1号君の圧力を感じとりました。話しかけたら1号君が怒るかもしれないという予感がして、僕はただ1号君とだけ会話を続けることしかできませんでした。

 帰る時も......

1号君:Matt、気をつけてお帰りになって。ごきげんよう
1号君:(ST君には鬼の形相で) お前はそのまま残れっ! 

 そして、僕と1号君と2人だけで会う時には1号君は口癖のように、
「STは使えねぇ男だから、ゆうべは説教しておいた」と繰りかえすようになりました。

 アパートでの雰囲気を考えると、どのような説教をしているのか、ST君は大丈夫なのか心配でなりませんでした。

 ST君に事情を聞いてみたい。一番気になったのは、いつも正座をさせられていることでした。どう見てもあれは自分からしている様子ではありませんでした。

 でも、僕は肝心なことを知りませんでした。

 ST君の住んでいる場所と電話番号。

 ST君があまりにもおとなしいのと、彼に話しかけてはいけないという雰囲気。まず第一に、僕とST君はそれほど顔を合わせることがなかったので、彼の住まいや電話番号などの情報も聞かずじまいでした。キャピタルヒルに住んでいるのは知っていたけれど、他は何も知りませんでした。1号君とST君と同じ学校のデコちゃんにも聞いてみましたが、知らないと言われました。

 僕は、ただただST君が大丈夫であることを願うことしかできませんでした。

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重くて黒い雲が徐々に押し寄せてくる、そんな予感がしていました。

 つづく

 では、また~